私の名前は天馬ふぇみお、年末年始も年中無休でペンとチンポを握り続ける生粋のE-ロマン画家である。
年末年始はひたすらお笑い番組やバラエティ特番を見ながらまったり仕事をしていた私であるが、最近のくだらないバラエティ番組について、どうしても言いたくて仕方ないことがあるので今日はそのことについて書かせていただこう。


《くだらないモノ》
 
 年末年始はバラエティ番組の特番や一夜限りのお笑い番組などが目白押しなのだが、どれも下品でくだらなく、その中でも特にくだらなく低俗だったのが、除夜の鐘が鳴り終わり新年迎えてすぐにやっていた、『ビートたけしのあと5回だけやらせてTV』であった。

AV女優がノーパンでシモネタかるたを奪い合う「新春ノーパンかるた」やAV女優がシモネタ川柳の下の句を当てる「チン×ポン」、芸人がチンポ丸出しでAV女優と行う「フルチン達磨さんが転んだ」など、とにかく知性と品性を疑うお下劣な企画の目白押しで、世界の巨匠、北野武ともあろう人間が何をやっているんだ、と同じ日本人として悲しくなり、私は終始眉をひそめながら最初から最後まで食い入るように観ていた。

 このような低俗番組を皆が楽しんでみるような世の中じゃ、日本は終わりだな、と杞憂に明け暮れながら、マンコに30%の濃さのグラデーショントーンを貼り続ける大晦日であった。

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 私のよく見る番組に、東京MXテレビで毎日5時にやっている「5時に夢中」という番組がある。

よその局がその時間帯こぞってニュースをやっているときに、オナニーやセックスなどのシモネタ話満載の深夜ラジオのようなノリで世相を切っていくお下劣情報番組である。

1月4日の放送で、日刊ゲンダイに「正月番組がくだらなくてつまらなすぎる」という記事が載ったことについて視聴者にアンケートをとったところ、じつに8割形の視聴者が「年末年始の番組がつまらない」と回答していた。

 私はアンケートをみて思わずにはいられなかった・・・「正月の4日から「5時に夢中」みてるようなヤツがどの面下げてぬかしてるんだ? そもそも日刊ゲンダイみてーなゴミ以下のくだらないカストリ紙がどの面下げて言ってんだ?」・・・・・と。

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 そして、自らを省みて、いたく反省した。「フルチンだるまさんが転んだ」を「くだらねぇw」といいながら、なんだかんだで私は大笑いしていた。私はくだらないモノを観て大笑いできる実にくだらない存在なのである。

 ギャグマンガやお笑い番組を観てる人間というのは大抵「くっだらねぇwwww」とか「馬鹿すぎるww」とか言いながら笑ってるのだ。
  大学教授をやってるうちのお父上も、上京して私に家に泊まるたびに、私のバイブルであるギャグマンガ「一髪危機娘」を本棚から取り出してきて「よくこんなくっだらないこと思いつくなwww」とかいいながら毎回飽きもせず読んでいる。




 本当に誰しもが「正月のくだらないバラエティなんてつまらない」と思ってマジメ番組しか見てないんだったら、視聴率をとることに命をかける民放はとっくにマジメ番組ばかり作ってるはずなわけで、現実がその真逆だということは、なんだかんだ「つまんねー」とか「くだらん」とかいいながら皆正月にお笑い番組を見てるわけだ。

  にもかかわらず人間というものは、くだらないモノを見て笑うくだらない自分というものを認めたくないらしく、だから「5時に夢中」なんてくだらない番組を正月の4日から観てるような人間が、こぞって「正月のバラエティ番組なんてつまらない」などと言い出す訳の分からない事態になるのだろう。

 よくよく考えると、面白いものっていうのは大抵の場合『くだらないモノ』であることが多いのだ。

 くだらないから肩の力抜いて気楽な気分で笑えるわけで、常に意義のあるモノだけを追求していたら肩がこって仕方がない。

 「くだらねーw」とか「馬鹿じゃねーのw」などと言われながらも人をゲラゲラ笑わせられる番組だったり漫画だったりというのは、本当にくだらない馬鹿な人間にはつくれないのだ。

 そんなわけで私も、人から笑ってもらえるようなくだらなくて馬鹿みたいな漫画やブログを書ける人間になりたい、と新年から決意を新たにするのであった。

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↑でもって現在じっさいに、くだらなくて馬鹿馬鹿しい麻雀漫画を描いてる最中である。