私の名前は天馬ふぇみお、アフリカのサハラ砂漠並みにチンコが飢えと渇きに苦しんでる、文字通りのハングリーe-ロマン画家である。
 
 神は私の可愛いチンコやキンタマにろくに幸せな思い出も与えてくれなかったというのに、苦しみだけは容赦なく課そうとする。夜中に突然排尿のたびにキンタマに痛みが走り、翌日泌尿器科に行った私は、尿をとった後診察室で、筋肉質で日焼けして、そこそこ男前な、AV男優のような先生からキンタマの触診をうけることになったのであった。

 この先生の名前は分からないので、仮で「チョコボール先生」と呼ぶことにしよう。


<触診>

 最後に他人にキンタマを触られたのはいつのことだったか・・・?

 記憶を遡る。そうだ、十数年前、川崎にある泌尿器科で年寄りの先生に触られたっけ・・・
 そん時は素手で触られて、その後手洗いもせず指を触られて、びっくりしたなぁ・・・

 って待て、他に触られた記憶はないのか(TдT)?

 女性にキン タマ触られた記憶だって探せばきっとあるはずだ!思い出せ・・・ふぇみお・・・・・・・

 診察台で横になった私は必死で記憶を掘り起こそうとする。しかし思い出すより先にズボンとパンツは下ろされ、先生がキンタマを触る。

 素手だった。

 何も出来ない私のキンタマをチョコ先生が素手でこねくり回す。きっと手袋をしたら微妙な感触が分からないからあえて素手で触っているのだろう・・・そう前向きにとらえる。

 チョコボール向井のキンタマ愛撫にも、私のチンポは一切反応しなかった。

哲学
↑あくまでイメージ映像である


 よかった・・・なぜか2chのガチホモ板にブログのリンクをいっぱい張られ、両刀使いを目指してる、などと書かれていた私だが、どうやらそちらの気はなかったらしい。

「捻転や腫瘍っぽいしこりはないし・・・特に異常はないようですね」
とチョコさんは言った。

 ちなみに「捻転」というのは玉袋の中で右のキンタマと左のキンタマが入れ替わってしまうことで、激しい運動をしていたらなったりするらしい。
 よかった...もし捻転していたら、
『昨夜どんだけ激しいオナニーをしたんだΣ(゜Д゜;)!?』
と問われるところだった。

「もう、いいですよ。パンツあげてください」
チョコさんはそういうと、診察台のカーテンを閉めた。

水を流す音がする。どうやらキンタマを触った手を洗ってるらしい。

まるで私のキンタマが汚らわしいと言われてるようで軽いショックであったが、かといって洗わないのはもっと困り者なので仕方ない。

 素手で陰部を触って洗わないとなると、前の患者のマンコを触った手でそのまま私のキンタマを触れたことになってしまう。

 
しかしそうなるともし仲間由紀恵が私の前にこの病院で診察を受けに来ていたとしたら、彼女のマンコと間接キスした可能性も出てくる・・・いや・・そんなはずはないか。

 とてつもなく非現実的で馬鹿なことを考えてしまった・・・・剛力彩芽ならともかく仲間由紀恵のような美人がウンチやおしっこや汚らわしい性行為をするはずないのだから、泌尿器科に来ることだってあるはずがない。

手洗いを済ませたチョコさんが言う。
「尿路結石の場合、血尿が出ることが多いんですが尿に血は混じってなかったし、睾丸が痛くなるってこともあまりないんです。触診した限り、他の疾病の兆候もないんで、はっきり言って原因が分かりません。とりあえず様子を見ましょう。」

なんと原因不明らしい。

要はキンタマの触られ損だった(´;ω;`)

 股間を疵物にされたわけではないが、また一つ心に疵がつけられた一日だった。

 私の名は天馬ふぇみお、どんな苦難にも涙は見せないハートブレイクe-ロマン画家である。

(完)