私の名前は天馬ふぇみお、夜の営みは大体一発で打ち止めな、エコロジカルE-ロマン画家である。

 一発で打ち止めだからその一発はさぞや魂のこもった凄いものかと思いきや、ただ単に前戯が長いだけだったりする。
 ちなみに、最後に女性と夜の営みを過ごしたのはいつだったろうか・・・と遠い記憶を思い出そうとしても思い出せなかった。

 さらにちなみに、最後にオナニーをしたのは37分前である


《連射の男》

 私の旧友に、W大文学部哲学科にいながら「哲学はセックスできない負け犬の戯言」と断じて憚らなかったKという男がいるが、彼は一晩に9回セックスしたことがあると豪語していた。
 私にはそんな連射機能はついてなかったのでうらやましいと思ったが、世の中にはそれを上回る連射技術を持つ男がいる。

 いわずとしれた高橋名人である。

 彼はスターフォースなどのシューティングゲーム大人気だった頃、「奇跡の16連射」を売り文句に一世を風靡したゲームの達人である。当時のことを振り返ったインタビュー記事をネットで読んで懐かしくなったので、彼のことについて書きたい。
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 しかし高橋名人には黒い噂があった。
シャブをやっている・・・とか筋肉増強剤を打っている、という噂である。

 今考えると、「シャブの禁断症状のブルブルで16連射できたとしてもそんな奴がまともにゲームできるわけねーだろΣ(゜Д゜;)」、とか「ステロイドで筋肉はつけてもそれと連射は全く関係ねーし、そもそもそれ違法行為ですらねーし┐('~`;)┌」、とか色々突っ込みどころ満載な噂だが、まだ小学生だった私は、子供心に「大人って汚い生物だな」とショックを受けた。

 ちなみに股間に連射機能のついてない私だが、両手とも、中指を異常に早く動かすことが出来るという特技があり、中学の時は「前戯の達人」と呼ばれていた。無論、当時は(今も)童貞街道驀進中であったが。

 高橋名人も言い寄ってくるゲーム好きの女を喰いまくって、「アソコのAボタンも16連射o(≧∇≦)o」とかやってたに違いない、と思いを馳せながら、友人たちの前でエア前戯を披露していた中学時代。
 やっぱり大人は汚い生物だな、と思春期の頃の私は思ったものだ。


 そして大人になってレイプ漫画を描いてる私は、これ以上ないくらいに汚い大人になったわけだが、大人の世界の大変さは大人になてみないと分からないのだ。

 なにしろ、大人になれば普通に女と付き合って普通にセックスできるものかと思っていたが、エア前戯テクニックを実践に移す機会は大人になってもまったくなかったのである。

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 高橋名人は昔「遊びはTVゲームしかしない寂しい大人になるな」とおっしゃっていて、子供心にその言葉を真摯に受け止めた私は、TVゲーム以外にも『オナニー』というあたらしい遊びを開拓したが、寂しさはつのるばかりであった。

 私の名は天馬ふぇみお、股間のジョイスティックを今日も16連射する寂しいe-ロマン画家である。