私の名前は天馬ふぇみお、「何事もゴム一枚隔てたくらいが丁度いい」という言葉で担当編集を感動させたチンポ格言e-ロマン画家である。

  「Hはナマの方が気持ちいい」と当り前のように思われてる風潮に対し、肌が弱い私はナマだと摩擦のせいでチンチンが痛くなるので「ゴム一枚隔てたくらいが丁度いい」と一石を投じたのだが、それがどうやら作家との距離のとり方に悩んでいた担当編集者・・・魅惑のロリボイスで作家を骨抜きにすることから通称「女豹」と恐れられるぶんか社のI女史の心に突き刺さったらしかった。
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 私ほどの男になると酒の席での猥談ですら含蓄のある格言となってしまうのだから我ながら大したものである。


«アーティストはつらいよ»

 そんなナマ嫌いの私だが、先日8utterflyというアーティストのライブに行き生歌に感動した。上手い漫画家さんの生原稿は雑誌で読むより何倍も迫力があるのと一緒で、上手い歌手の生歌はCDで聴くよりもずっと迫力があるのだ。


 しかし歌唱力があって曲もいいと思うのだが、それだけでは売れないらしい。今回のライブでも事前にチケット売るために街中でゲリラライブをやったり涙ぐましい努力をしていたようだ。

 もっと下手くそな歌手やウンコみたいな曲が世間で売れたりしてるのになんでコレが売れないのだろう?と思ってしまうが、エンタメの世界というのはそういうものだ。
 歌の上手いアーティスト、面白い芸人、面白い漫画家、小説家・・・そういう人はアンダーグラウンドの世界に腐るほどいるのだろうが、そのうち広く表舞台で認知されるのはごく一握りで、何かのキッカケで表舞台に駆け上がって実力に相応しい脚光を浴びる者もいればチャンスに恵まれずアンダーグラウンドなままもがき続ける者もいる。

 芸人さんの話になるが、サンドウィッチマンやオードリーなんかは当時ほぼ無名の状態で、M-1グランプリの敗者復活戦を勝ち上がり、全国ネットで漫才を披露するワンチャンスををモノにして一気にブレークした。どちらも文句なしに面白いが、あのチャンスがなかったら未だに一部のお笑い好きの間でしか知られない存在だったかもしれないと思うと本当に難しい業界だと思う。

 私自身もエンタメ業界の片隅のエロ漫画業界というTheアンダーグラウンドな世界でいつか表舞台にあがれねーかなぁと夢想しながら漫画描いてる人間なので、そういった人たちについ勝手に親近感を覚えてしまう。

 いや、親近感というかリスペクトを抱いている

 そう、私はお笑い芸人や歌手の方々を尊敬している。漫画家も、歌手や芸人のようなパフォーマーも、広い意味では客を楽しませてナンボの同じエンタメ業界の人間と言えるが、漫画家のほうがなんぼか気楽なものだと思うからだ。
 漫画家は仕事してる間は読者や編集の顔色を伺う必要もなく一人で黙々と描いてればいいが、歌手や芸人はライブにしろオーディションにしろ、すぐ目の前の客や審査員の反応をリアルタイムに感じながらパフォーマンスをするのだ。盛り上がればいいが、盛り下がってる空気でもそれを肌でビンビン感じながら最後までやりきらなければならない・・・とんでもない精神力が必要だと思う。

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 前述の8utterflyのライブでは、エンディングでチケット販促のための路上ライブをしてる映像も映っていたが、殆どの人が立ち止まらずに通り過ぎていた。当たり前だ、皆用事があって歩いているのだから簡単に立ち止まって歌なんか聴いてくれる訳がない。そんな中で歌い続けなければならないのだからマジで強いハートが必要だなぁ、と思った。豆腐メンタルな私にはとても無理だ((((;゚Д゚))))

  ただその姿に感銘を受けたのも確かで、四十路手前でこんな思春期の少女のような事を言うのは恥ずかしいが、ぶっちゃけ彼女のライブに行きナマ歌を聴いて勇気をもらった気がした。

 そして思い立った・・・そうだ、営業に行こうΣ(゜◇゜;)!!・・・・と。

(続)