私の名前は天馬ふぇみお、自慢ではないが高校時代に懸賞作文で賞を獲りまくったことから卒業時に『大熊学芸賞』という割と普通じゃ貰えない賞をもらったが、それ以降漫画で何の賞も貰えたことがない"過去の栄光e-ロマン画家”である。
ちなみに卒業式の際、トロフィーを受け取ったのは私の母親だった。私は産経新聞主催の高校生文化大賞という懸賞作文の副賞としてその頃アメリカ旅行に行っていたからである。後で聞いたところによると、当時の早稲田高等学院学長の浅沼先生は私を指して『カレは我が校の誇りです』と仰ったそうだ。
ふぇみお 18歳 夏
その学院の誇りであったはずのカレは現在チンコマンコの漫画を描き、チンコマンコのブログを書き、あと毎日自分のチンコを掻いている・・・( ;∀;)
ちなみにサンケイ高校生文化大賞で入賞した私の作文のタイトルは『偽善者賛歌』であった(実話)。そんな偽善者界の重鎮として、あと一回だけチンコマンコを忘れて真面目に偽善について語りたい。
≪悪い偽善 震災編≫
世の中には人の役に立つ良い偽善もあれば、やらない方がましな悪い偽善もある、と前回書いた。
やらない方がましな偽善として思い出すのが、東日本大震災の頃の話だ。当時も書いた内容だが、mixi上でハーレー好きな連中が週末に被災地にオニギリを持っていってあげよう!といって盛り上がっていて、私を含め何人かが「逆に迷惑になるからやめたほうがいい」と苦言を呈していたが彼らは聞く耳を持ってないようだった。
真心こめて握ったオニギリをハーレーで届けたら避難所の人たちが涙を流しながらそれを頬張って感謝の言葉を口にしてくれる・・・そんなアンパンマン的な展開を彼らが期待してたであろうことは想像に難くない。
他人に感謝され、イイ人と思われたい、ヒーローになりたい・・・それに関しては別にいい。”何の利害関係もない赤の他人から感謝されたい、その為に利他的行動をする”というのはほぼ人間だけに見られる特徴であるが、現生人類がネアンデルタール人との生存競争に勝ったのはまさに”他人同士が協力する大きな共同体を作れたこと”が要因だという説もあるくらいなので、”ヒーローになりたい欲求”は特に男には誰しもあると思う。
問題はやったことがが人の役に立ったか、である。
例えば震災翌日すぐ行くなら、たとえハーレーで到達できる避難所なんて限られてるし、運べる物資もたかが知れてるとはいえ、お腹をすかせた避難者はおにぎりの差し入れをとても喜ぶだろう。
しかし震災から一週間以上も経っていれば、どの避難所にも食料は行きわたっている。飢えてはいなくても、芸能人や有名人からオニギリの差し入れがあれば勇気づけられる人もいるだろうし、炊き出しとかなら久々の温かい食べ物を喜ぶことだろう。
しかし・・・彼らは有名人でもないただの胡散臭いバイカー集団なのである。
結局彼らが手作りオニギリ積んでハーレーで被災地に向かったのかは定かでない。が、もし行ったんだったらオニギリ受け取った人たちは困ったろうなぁと思う。
被災者の立場になって考えてみるとわかりやすいと思うのだが・・・被災から一週間も経って突然胡散臭いハーレー集団がやってきて「一生懸命心込めて握ったんで食べてください(^▽^)/」とオニギリ渡してくるのである。
私ならそんな誰が握ったのかもよくわからないオニギリなんざ絶対食べたくない((((;゚Д゚))))!!
かといって食べ物を捨てるのは平時ですら心痛む行為なのに、モノが足りてない災害時ならなおさらだろう。しかも嫌がらせならともかく、おそらく善意で持ってきてくれたものなので尚更捨てるのはためらわれるし、受け取った方も悩んだろう。
これが、持ってきたのが芸能人とかだったなら『あの芸能人がわざわざオニギリ握ってきてくれた!感激( ;∀;)!』となるのかもしれんが、胡散臭い無名のハーレー集団が持ってきたオニギリなんて誰も食べたいとは思わないのだ。結局、ヒーローに憧れたハーレー軍団が手間暇かけておこなったことは、無駄に相手に心労煩わせるだけの典型的なありがた迷惑ってやつでしかない。彼らの善意が本物かどうかは関係なく、相手に迷惑しか与えないならそれは最悪の偽善である。
ヒーローになりたい気持ちはよくわかる。しかし理想と現実は違うのだ。
人間は身の程を自覚した上で自分にできることをすべきなのだ。私も22年前の卒業式で学長から『我が校の理想』とまで言われた男である。当然20年後にはヒーローのごとき活躍をしてるはずと思っていたが、現実はただのソーローなe-ロマン画家である。
ハーレー軍団を他山の石として、私も身の程をわきまえねばなるまい。・・・とここまで書いてきてふと気づいた。
早漏エロ漫画家の分際で私は何を真面目に社会問題を語っているのだろうか( ゚д゚)?
心を入れ替え、次週からはチンコマンコに特化した記事を書くこととしよう。
ちなみに余談であるが22年前の当時ですら、学長の「彼は我が校の誇り」発言に対しては一部で失笑が沸き起こっていたらしい┐(´д`)┌
ふぇみお 17歳 秋
(完)
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感銘を受けるとともに、自らを省みて海より深く反省している今日この頃です。
また切れ味鋭い論評をご発表されることを、切に願っております。