私の名前は天馬ふぇみお、遅漏気味で我慢強い方だが、朝ドラや大河みたいなロングクールのドラマは殆ど最後まで観ずに途中で終わってしまうTV早漏e-ロマン画家である。
ついこの間終了したNHKの朝ドラ『ち◯ちん黒い』もヒロインが漫画家を志す話だというから観始めたものの、元漫画家志望者としてそれなりに辛酸を舐めた身としてはゆるふわな世界観が合わず序盤で観るのをやめてしまった。ちなみに今まで最後まで観た朝ドラ、大河は「あまちゃん」「ゲゲゲの女房」「真田丸」だけである。
どうやらその後ヒロインはあっさり漫画家を諦め、人生ふわふわ迷走した挙げ句、最後は四十路のおばさんになってからずっと好きだった幼馴染の男と結ばれてハッピーエンド、と最後までゆるふわな内容だったそうだ。
最終回でようやく幼馴染の男と結ばれる訳だが、しかし四十路にもなれば人間色々と薄汚れ、色素沈着で乳首もチンコも黒ずんでくる。
初夜の際にヒロインは思わず「ちんち◯黒いΣ(゚Д゚)!」と叫んでしまう。 最終回でようやくタイトルの意味がわかりめでたしめでたし、ってことらしいが、内容を聞く限り序盤で観るの辞めて正解だったようだ。
あ・・・私としたことが情報の齟齬があったようだ。まぁ大した違いではないが一応訂正しておこう。正しいタイトルは「ちんちん黒い」じゃなくて「半分青い」だった( ゚д゚;)。
《コスプレ道奥深し》
さて、サブカルチャーを理解するために私はコミケで女装する決意をした。いや、四十路にもなって女装というとまるで性倒錯者かのような語弊があるので言い直そう・・・四十路にもなって”女装する少年”のコスプレをしようと決意した。
問題は衣装をどうするかである。ゼルダの伝説は人気ゲームなのでコスプレ用衣装は沢山売っている。しかしこのゲームは女装シミュレーションゲームではなく、あくまで話の流れで男禁制の街に潜入するために一時的に女装するシーンがあるだけなので、そんなピンポイントなシーンのためのコスプレ衣装なんて売ってるわけがない。
そんな時、私はふとフランスに伝わる格言を思い出した。
『パンがなければ性器を食べればいい』というあの有名なやつである。
ちなみに、ルイ16世はカントン包茎で、手術を受けるまではセックスがまともにできない身体だった。マリー・アントワネットはパンは食べれてもチンは食べられなかった・・・その欲求不満が彼女を浪費に走らせ、財政悪化を招き、結果フランス革命に繋がるのである。
「クレオパトラの鼻が1センチ低ければ歴史は変わっていたろう」という名言を残したフランスの哲学者パスカルは、後にこう付け加えている。
「ルイ16世の包皮が1センチ短ければ歴史は変わっていたろう」と。
さて・・・私は何を言おうとしてたのだろうか( ゚д゚)?
そうだ、『パンがなければケーキだか性器だかを食べればいい』という格言から、「モノがなければ代わりを探せばいい」と悟ったのだ。
で、ベリーダンス用の衣装が安く売ってたのでそれを買って、切ったり縫ったりして無理くりそれっぽい衣装を作ることにした。
裁縫なんて小学校の家庭科以来やってないし、自分の余った包皮を縫うほうが先決だろうと思いながらも原稿の合間に見よう見まねで切った縫ったを続け、なんとか完成したものの、その仕上がりはただの新宿二丁目のゲイダンサーでしかなかった。
私の思い描いたものとまるで違う。
コスプレ道とはなかなか険しく奥が深いようだった。
そうだ、ウィッグをかぶればガラッと印象変わるはずだと思い、ヤフオクでゼルダの伝説コスプレ用ウィッグを購入。落札してから気付いたが、発送元が中国になっていた。
嫌な予感は的中し、一週間後に届いたウィッグは明らかにただの金髪ロングウィッグであった。
写真のイメージとぜんぜん違くねΣ(゚Д゚)?まさか自分でカットしろとでも言う気か(# ゚Д゚)?
チャイナ商法の闇をまざまざと見せつけられた私だが、気づけばコミケ当日が迫っていた。
みなさんは私を暇人と思うかもしれないが、実際はその頃2つの原稿を立て続けにこなし、さらにコミケに間に合わせるために同人CG集も急ピッチで進めたので遊びに行く暇もないほど忙しかった。
しかも私自身は同人CG集をちゃんと締切通りに完成させたものの、モザイク入れたりする編集サイドの作業が間に合わず、土壇場になって私の作品はコミケに出展されないことになった。元々は自身のCG集も販売してくれるというからそれを手伝うためにコミケに参加しようという話だったのに、だったら私は何のためにコミケに行くのだろう( ゚д゚)?
こうして8月某日、私はただコスプレするためだけに遠路はるばる東京ビッグサイトに向かうのであった。
そして思い知るのである、コミケという魔空間の恐怖を・・・
(続)